アラサーから始めるロードバイク

運動音痴、運動嫌いの俺がロードバイクに乗り始めた記録です。

アルプスあずみのセンチュリーライド2018 160kmコース

こんにちは、ロードバイク初心者のyuntaです。


前回の記事でも書きましたが、2018年5月20日に開催された「アルプスあずみのセンチュリーライド2018」に参加しました。


エントリーは1月中旬に行い「せっかくだし最長の160㎞で行くか!」と応募しました。
160kmって、まあ、割と長距離ではありますが……。去年にロードバイクを始めてから、割とすぐに150㎞くらいのロングライドは2回ほど走れていたので、160kmなら何とかなるか~と思っての挑戦でした。


しかしながら、11月末にしまなみ海道を走って以来、冬の間は通勤以外ではサイクリングできていませんでした。
なので暖かくなってきた4月頃から、リハビリをしようかなと計画をしていました。
が、しかし。
なんだか休みの日の用事や天気が合わず、なんやかんやで全然自転車に乗れません。
気付けば開催一週間前。車検すらギリギリで通せたレベルでした。


というわけで。
なんと160㎞のロングライドに、半年ぶりにクリートをはめて参加するという、ぶっつけ本番状態になってしまいました。


正直な話、さすがに完走は無理なんじゃないかと諦めていました。
しかしながら安くない参加費、そしてホテル代なども支払っていたので、とりあえず前日に長野県へ向かいました。


去年、長野に旅行に行ったときは、特急の座席を前後間違えて予約してしまいました。
しかしながら、今回はちゃんと緑の窓口で駅員さんに一番後ろの席を取ってもらいました。
これならば自転車を置くスペースがあるはず。


という考えは甘すぎました。


特急電車に乗ると、最後尾の座席には同じサイクリストの姿が。
そしてもちろん、彼らの自転車がスペースに置いてあります。
そりゃあ、そうです。
AACRのような大規模な大会の前日なのです。同じ参加者が同じ電車に集まるに決まっています。


しょうがないので、通路のできるだけ邪魔にならないところに自転車を置かざるを得ませんでした。
隣の席の人と「みんな考えることは同じですね~」などと笑いました。


無事に松本駅に到着。
まずは会場を目指します。
駅には輪行を解くサイクリストがわんさかいました。
やはり久しぶりの感覚でしたが、同好の士が集まる空間というのは楽しいですね。


会場までは30分ほど自転車で到着しました。
去年の安曇野旅行で走った道だったので安心でした。
さっそく、受付を済ませてゼッケンなどを受け取ります。
ホテルのチェックイン時間まで結構あったので、時間を潰します。
ステージでは催し物などをしていたので、しばらく眺めていたりしました。


ホテルは松本駅の近くに取りました。
自転車は輪行袋にしまって、部屋に持ち込んでOKでした。
尾道の自転車ホテルのようにそのまま持ち込める宿の便利さが身に染みてわかりましたね。
贅沢な話ですが、いちいちバラすのは面倒に感じました。(特に後述の大会後はキツかった…)


やはり、たまに旅をすると宿に泊まるのが楽しいです。
これから何をしようかな~、などと計画を立てつつ、明日の準備をします。


なにしろ自分のスタート時刻は朝5時です。
起きて準備して、自転車を組み立て、会場に着くまでの時間を考えると、3時に起きなければいけません。
3時て。漁師かよ。と思いました。
そんなに早起きしたことは、人生で1度あるかないかって感じです。


今までのノウハウを活かし、前日の夜に可能な限りカロリーを摂取しておきました。
そして夜9時に就寝。
無事に3時に起床!
ノロノロと買っておいたパンを食いながら、輪行袋を担ぎ、ホテルの外に出て――








さむーーーーーーーい!!!!!!



なんだこりゃあ!? さ、さむすぎる……。
日も出ていない早朝、というより深夜。
そして長野県の気温を舐めていました。
サイコンを見ると7度とかでした。


天気予報では日中の気温しか見ていなくて、普通にサイクルジャージで大丈夫だろうと軽装備で来たのが失敗でした。
ウインドブレーカーなどもないため、凍えながら自転車を組み立てます。
近隣のホテル前にもちらほらと大会参加者が見えるなか、必死に体を動かして温めつつ出発します。ホテルから会場まで30分くらいで着くのは、ウォーミングアップにもなって丁度いい感じでした。
会場に無事につきます。やはり皆さん、一枚上着は着ています。
アホみたいにサイクルジャージ一枚の奴は自分だけでしたね。


会場にはスポーツマッサージの出店があり、出発前のマッサージをしてくれるというので、お金を払って頼みました。
足をほぐしてもらい、少し温まった気がします。


朝5時スタートはS組というクラスなんですが、これは一番早く出発できるグループになります。
結構参加費が高い代わりに、朝早くからスタートできるという特典があるわけです。
……しかし、正直こんな朝早くから出発する気はなかったです。
単にエントリーしようとしたら、もうS組しか空いていなかっただけなのです。


そんなS組がスタートしました。
天気は曇りでようやく空が明るくなり始めたころ、順番に出発していきます。


とにかく身体が冷え切っているので、温まるためにも飛ばしていきたいところ。
ですが出発直後は長大なトレインが出来ており、無理に追い越すのは危険だったので大人しくついていきました。
というか160㎞ぶっつけ本番なので、出来るだけマイペースで行かなくてはいけません。


ちょくちょく坂道などもあり、そこそこ温まってきました。
それに太陽が昇ってくると一気に気温が上昇してきて、いつのまにか朝の凍えるような寒さはなくなっていました。


そして第一エイド。



自分はご飯派で、あまりパンが喉を通らないのですが、ペロリと平らげてしまいました。
この大会で口にした食べ物、そのすべてが人生におけるそのジャンルのランキング1位を更新するくらい美味しかったです。
空腹は最大の調味料とはよく言ったもの。プラス、本当に地元の特産品が美味しかったですね。


トイレを済ませて出発。
20㎞を経過したあたりでしょうか。


大腿が痛くなってきました。


20㎞ですよ。160㎞中の20㎞の時点で、すでに大腿が痛いんですよ。
もう無理でしょ。
それに去年のライドでは、大腿が痛くなることなんてなかったです。
つまりこれは、経験と肉体の乖離が原因だと思います。
なまじ、去年走りまくった時の経験があったので、その調子で体を動かしてしまったからでしょう。
冬眠していた俺の肉体が悲鳴をあげたのです。


しかし、さすがにリタイアするにしても早すぎる。
ということで、ペースを落として走り続けます。
太陽が眩しく、青空も見え、素晴らしい山々の雄大な景色が映えるようになってきました。


しかし、第二エイドに到達するまでで、やはり結構きつくなってきました。次第に人に抜かれていくことが増えてきました。
ノロノロとしたスピードで、ようやく休憩できる…とエイドに入ります。



噂の味噌おにぎり。
めちゃくちゃ美味くて2個食べました。漬物もバクバク食べました。


さて、ここでさらに問題が発生しました。


おしっこです。


いや、ちゃんとエイドで毎回トイレには行ってるんですよ。そこで絞り出してるんです。
でも次のエイドに到着するまでに我慢できなくなってるんです。
以前から問題となっていた尿間隔の短さが、ここで牙を剥いてきました。


第三エイドまでもうちょっと、というところで膀胱が限界を迎え、途中にあったコンビニに駆け込みました。
ここでついでにスポーツドリンクを補充。


ここらへんになると、すでに後からスタートした人たち(ゼッケンで分かる)にもバンバン抜かされていきます。
もう、あまり気にすることなく自分のペースを保ちました。


第三エイドに到着。



冷麦というのは初めて食べました。
もちもちしたソバって感じですね。


次のエイドまでは距離があります。
さらに、ここから登り基調になります。
それが分かっていたので覚悟を決めます。
というのも、去年の安曇野旅行で、2017年のAACRのコースは往路だけは走ったから予想はついていたのです。
いや~、一度走っておいてよかったです。やはり知っている道を走るのは負担が少ない。


気合を入れて走り始めます。
しかし登りは、やはりきつい……。
さらにガンガンと抜かされていきます。
2つの湖のふちを沿うように走るコースは景観が最高でしたね。


下り坂を抜けると、一気に田園風景が広がる名スポットも通りました。
しかしながら、なんだか自分の中で美化され過ぎていたようで、前見た時より衝撃は少なかったです。


そのスポットを抜けるとあとは平坦な道が多いです。
勝手に引いてもらったり、時には風よけになったりしながら、なんとかかんとか第四エイドに到着です。



アルプスの景色が美しい、ここが折り返し。
そして待望の豚汁が出ました。
汁物が大好きなので、おかわりを頂きました。


しかし……。


正直なところ、足が全然動きません。
気合とかでどうにかなるレベルじゃないです。
しかし、ここはまだ折り返し……。
ここから、また同じ距離を走らなければならない……。


とりあえず。
しばらく芝生に寝っころがって、がっつりと休憩を取る事にしました。


ここまで来たら、逆に完走したい。という気持ちもあります。
そして、ここまで登ってきたので、復路は下り基調のはずだ、という目算もありました。


なんとか自分の中でモチベーションを上げていき、エイドを出発しました。


ここからしばらくは、ちょうどいい感じのトレインに乗れて、楽に平坦を進めました。
この感じならいけるかな?


と思っていた矢先。


第五エイドを目前にして、登り区間に入りました。
正直、心が折れかけるコース設計でしたね。
もうママチャリ並みの速度で、亀のように登りました。


登り切ったところで第五エイド到着。



冷奴が疲れた身体に染みます。豆腐をこんなに美味いと思ったことはない。
残りコースは下り基調、という周りの声を聴いて、なんとか心を持ち直します。
しかし出発直後に上り坂があって、うそつき!と思いましたが。
サイクリストはうそつき。


そこからは長い下りになりました。
どうも自分は、登りに比べて、平坦の高速巡航や下りは周りよりも早い気がします。
もしかしたら鉄下駄ホイールのせいかもしれません。
(そういえば冬に買い替えようかと思ってそのままにしてたなあ)


下り坂を終えて市街地に入っていきます。
ここらへんからは、本当にしんどかったです。
周りの景色やらを見る余裕もなく、必死にペダルを漕いでいました。
早く最後のエイドに到着しないか、ずっと考えながら走っていました。


少し時間も気になってきました。
別にレースじゃないのでスピードを競っているわけではありません。
しかしながら、ゴールまでのタイムリミットはあります。
ここまで必死に頑張って来て、タイムオーバーで完走ならずは悲しすぎます。


ようやく最後の第六エイドに到着。
ここからゴールまでは20㎞ほど。残り時間は2時間。
おおよそ、1時間で20㎞走れると考えていいので、時間には余裕がありそうです。
ああ、疲れた。早く補給をしたい。
自転車を降り、草むらに倒し、そして歩き出した瞬間。






いってええええええ!?


大腿が悲鳴を上げます。
歩くのが厳しいくらいの痛みが走りました。
びっこを引きながら、おはぎとリンゴジュースを受け取ります。
建物の柱に背を預け、とりあえず補給。甘さが全身に染みわたる…。




しかしながら、この脚の痛さは尋常じゃありません。
ただ自転車に乗ってペダルを漕ぐ動きならば、歩くよりもマシな気がします。
まだ時間は結構ある、少し多めに休憩を取って……



と、気付いたら眠ってしまっていました。
20分ほど寝落ちしており、そろそろ出発しなければいけない時間になってきます。
冷却スプレーを借りて、とりあえず大腿を冷やしまくってみました。
あと20㎞……なんとか行くしかねぇ!


ほとんど平坦な道ではありました。
しかし足は動かず、ママチャリレベル、いやそれ以下の速度しか出ません。
もう同時にスタートした人たちは、全員ゴールしているのではないだろうか?


のんびり、のんびりと、しかし何とか完走を目指しました。


ラスト5㎞ほどは、ずっと「ここまで来たんだぞ。あと少しだぞ、頑張れ、頑張れ」と独り言を呟きながら走っていました。


そして、ようやく。


ゴール。


「アルプスあずみのセンチュリーライド2018」
およそ11時間をかけ、160㎞コースを完走しました。
タイムリミットまで1時間を切っていたので、もしS組じゃなければタイムオーバーしていた公算が高いです。
つまり結果的に、金の力で完走しました



ゴール後はアイスたい焼きを頬張り(めちゃうまかった)記念撮影をしたり。
1000円くらいでライド後のマッサージを受けました。とりあえずホテルまで走れるくらいに回復してもらいました。


そして会場を後にしたのです。


ちなみに。


ホテルに帰るまでの信号で、思いっきり立ちごけしました。めちゃくちゃ痛かったです。
疲れすぎていたのか、どうしてコケたのかよく分からなかったですね。気付いたらぶっ倒れてました。
その直後に来た男性も立ちごけしていたので、あの場所は呪われているのかもしれない。


そして前述しましたが、ホテルに戻る際に自転車をばらすのがしんどかった!
もうボロボロのクタクタだったので、作業がめちゃめんどくさかったですね……。
次の日も休みにして、2泊3日にして良かったと思います。
本当に全身が痛かったですからね。脚と首がやばかった。
あの状態で横浜まで帰るのはきつすぎる……。


お風呂に入り、一人打ち上げをし、マッサージを受け、そして寝ました。
そして深夜に思いっきり吐きました。呑みすぎました。それが一番の反省点かもしれません。


他の反省点!


今までで一番、疲れたしボロボロだった。
恐らくもう少し身体を作っていたら、去年のようにライドをしていたら、もっと楽しめて走れたんだろうなと思います。
いや、楽しかったんです。でも、もっと楽しめただろうと。
なので、やはりロングライドの前にはリハビリが必要ですね。
ぶっつけ本番はよくない。


あと、透明なアイウェアで走っていたんですが、太陽でやられたのか目が真っ赤に充血していました。
ちゃんと黒いやつにしとけばよかったです。
それとアームカバーと手袋の隙間があったらしく、手首だけめっちゃ日焼けしました。耳なし芳一状態。


意外と寒かったので上着一枚持って行けばよかったのはマジですね。今後は気をつけたいと思います。


輪行がカブるのはあれ、大会やイベントの時はどうしようもないですよね。
帰りの電車でもサイクリストと被って、自転車置く場所がなかったです。


大会の感想!


ロードバイクに乗り始めてから、絶対に行ってみたいと思っていた大会だったので、完走出来て感無量。
雄大な自然を眺めながら走れるし、エイドの補給も美味しいし言うことは無い。


ただ結構、参加者のマナーが悪い人はいるなーと思った。
主に併走ですけど。
お前ら弱虫ペダルのキャラかよ、ってくらい仲間内で併走してくっちゃべってる人がいましたね。
どうせ弱虫ペダルのキャラになるなら100mくらい離れてても会話できる方の能力を持てよ、と思いました。


本当、もうちょっといい感じで走れるようになってから、また参加したいですね。
うーむ、次は何を目標にしようかな。

緑のAACR2018に参加してきます

どうも、随分とご無沙汰になってしまいました。ロードバイク初心者のyuntaです。


長野県安曇野で開催される「アルプスあずみのセンチュリーライド」の160kmコースS組に参加します。

冬の間は通勤でしかロードに乗っておらず、大会前にロングライドでリハビリしておきたかったのですが、天気や予定に恵まれず全然乗れていませんでした。


なので正直、完走は無理なんじゃないかと思います…。

しかし前回旅行で行った時は雨の安曇野だったので、好天の安曇野を楽しめるようにマイペースで走っていきたいと思います。

っていうか朝3時くらいに起きなきゃ行けないんだけど、朝弱いことで世界的に有名なyuntaさんは大丈夫なのでしょうか。


無事に生きて帰れたらまた記事にしようと思います。

しまなみ海道サイクリング大会2017 後編

こんにちは! ロードバイク初心者のyuntaです。


前編はこちら



さて大会当日です。
朝6時に起きる予定でしたが、なかなか寝付けなかったこともあり30分ほど寝坊しました。
そしてベッドから起き上がって気付いた!


寝違えた!


枕が合わなかったのでしょうか。右首から右肩にかけてが痛くて動きません。
幸先が悪いスタートです。


とりあえず洗濯したジャージに着替えて朝食を取りに行きます。
ホテルに隣接するレストランでビュッフェが食べられます。
とはいえ、朝は弱いのであまり量は食べられませんが……。
何とか頑張ってパンを食べました。


しかし食事をしていると……
猛烈な……
便意が……


まさか牡蠣に当たったんじゃないだろうな、と思いながら急いで会計を済ませて部屋に戻ります。
ビブショーツを履いているので、トイレのために急いでジャージを脱ぎ捨ててトイレに駆け込みます。


ふぅ、間に合った!


しかし出発まで時間がないから急がないと~!


便意、そして時間に焦った俺は――


過ちを犯します。


そう。


急いでウンコをし過ぎたのです。


ブチィ!


「ぐわああああああ!」


……ぢになりました。


これからサドルにケツを乗せて80km走る人間が、切れぢになるとはなんというディスアドバンテージ。
なんとかいつもとは座り方を変えて対応するしかない……。
寝違えとぢという二重苦を負いながら、俺は自転車を部屋から出して会場へと向かうことになりました。


向島行きへの船には大会参加者が大勢乗っていました。
そしてみんなで揃って会場へ。


ちょうど開幕セレモニーの始まる8時半くらいに到着。
すでに大勢の参加者が集まっていて、地面にはハンガーに収まりきらなかったロードバイクがずらりと並んでいました。
俺は会場の端っこのフェンスに自転車を立てかけて、遠くからセレモニーを眺めていました。


セレモニーが終わると順次、距離の短いコースからスタートしていきます。
自分は一番長い尾道80kmコースなので最後です。
初めてサイクリング大会を生で見ることになるのですが、やはり大勢の自転車が一斉に走り出すのは見ていて爽快ですね。
自分も初めての集団走行になるので、接触しないように気を付けようとか、ドキドキしていました。


それにしてもこの日は晴れとはいえ、やはり寒さが厳しかったですね。
司会の人も「待っている間、冷えないように体を動かしてください」と言っていましたが、俺もずっと準備体操やら身体を揺すったりして冷えないように頑張っていました。


いよいよ自分たちのスタートが近くなってきました。
順番に20人くらいの集団ごとに区切ってスタートしていくのですが、自分は会場の端にいたせいもあり結構後ろの方の団体になりました。
周りは結構、ペアや団体で参加している人が多いようで、ソロはあまりいないようでした。
なんだか夫婦の参加者が多いなぁという印象です。
などと他の参加者を観察しながら、前の方がどんどんスタートしていって……
次が自分のスタートの番になります。
ビンディングを嵌めて、周りとの車間距離を広くとるよう注意しつつ、


そして、ついに……
初めてのサイクルイベントが、始まりました!


スタートしてすぐに長い下り坂なので、十分に車間距離を取りつつ長い隊列を形成していきます。
先頭にいるスタッフの方を抜かしてはいけない、とルールに書いてあったので、急ぐ必要もなさそうです。


一般道に出ると、沿道にいる地元住民の方が応援してくれたりします。
初めての経験ですが、なかなかに嬉しいものですね。


時速20kmくらいでゆっくりと走っていきます。
やがて隊列が伸びて来て先頭との距離が離れると、痺れを切らした人は右側から抜いていきます。
俺は初めての集団走行だし、どうせ先頭のスタッフさんは抜かせないんだから、焦る必要はないと前の人にくっついてゆっくり走っていました。


次に最初の橋である因島大橋の登り口に到着します。
昨日の試走で走っておいたので、この上り坂は余裕で登れるはず……


と思っていたのですが、ここで思わぬ状況になります。


なんと、前の方が詰まってしまい、参加者の渋滞が起きているのです。


歩くより遅いようなノロノロのスピードで登るハメになります。
すぐ後ろの人たちも「上り坂をこんなに遅く登るって逆にキツイですね」と笑っていました。


そして橋の手前ではついに待機列状態になって、止まってしまいました。


後ろの人たちが今度は「サイクリング大会で停まるってことあるんだw」「これだと身体あったまらないですね~」と言っていました。
確かに身体が冷えるのが一番辛い状態でした。


やがて列が進み始めて、橋をゆっくりと渡り始めます。


橋を渡り切ると、どうやらスタッフの先導を抜いてはいけない、というルールはなくなったようで、みんな各々のペースで進み始めました。
自分も、もう少しペースを上げても良いかなと思いましたが、まだ先は長いし無理することもないか、と思い前の人に合わせて走りました。


そしてしばらく進むと、なんとまた! 渋滞が起こっていました!
どうやらこの先に信号があるらしく、そこで詰まっているようです。
500人ほどの参加者が延々と道路に並んでいます。
こればっかりは仕方がないので待ちました。
橋とこの信号待ちで、大体30~40分くらいは停止していたように思います。


信号待ちを抜けたところで「これちょっとペースが遅すぎるのでは?」と思い始め、自分も自身のペースで走ることにしました。
するとすぐに第一エイド(休憩場)である万田発酵に来ました。
そこはすでに到着したサイクリストでごった返していました。
なんとか空いているハンガーに自転車を引っ掛け、とりあえずトイレへ。
続いて補給食とスタンプをもらいに列に並び始めました。
そこで20分ほど待ったでしょうか。
その頃には「第一エイドの最終発走は20分後です」というアナウンスがありました。
つまりは今自分は最後尾グループにいるということです。


こりゃいかん、最終発走までには出発したい。
と急いで出発することに。


次の生口橋までは、スタッフさんの後ろにくっついていきました。
ここでちょっと危ないシーンがありました。


スタッフさんの前方に3人くらいの集団がいたんですが、手信号もなしで道路のど真ん中でいきなり停車したのです。
スタッフさんも慌てて回避して、自分も避けられたのですが、どうもその人たちは風景を見る為に停車したようです。
結構高齢な方たちのグループだったんですが、一体何を考えているのか? 本当に危なかったです。


さて、次に渡る生口橋も登りがありますが、因島大橋と同じくらいの緩い斜度の登りでした。
遅れを取り戻すためにガシガシ踏んで登っていきました。
生口橋は車道の横に二輪・歩行者道があるタイプの橋でしたね。こちらも見事な光景でした。


橋を渡り生口島に上陸です。
ここから次のエイドまでは一人で頑張って漕ぎました。
自分が維持できるスピードの範囲で、平均時速30kmくらいで進みました。
あまり見どころも多くないというか、普通の一般道を走っている感じでしたね。
あっという間に第二エイドである小学校へとやってきました。


補給食を頬張り(蜜柑が美味しかった)スタンプを押して出発します。
次の第三エイドが折り返し地点で、昼食もそこで取れるようです。
出発してすぐに、スタッフさんが道案内をしてくれると言って、前を引いてくれました。
初めてちゃんと引いてもらったんですが、やはり一人で走るのとは全然違いましたね。
先ほどまで自分が一人で頑張って走っていた時よりも早く、そして楽に高速巡航できました。
空気抵抗が少なくなるのもあるんでしょうけど、前の人についていくだけでいいという精神的なアドバンテージもある気がしました。


ということで、スタッフさんのおかげで次の多々羅大橋までやってきました。
ここまでくると、同じ80kmコースの人たちが折り返して反対車線を走っていく姿も多くなってきました。
さすがにタイムアウトで完走できないことはなさそうだと思ったので、少しゆっくり行くことにしました。


この橋も例によって緩やかな上り坂を登ってから渡ります。
そしてこの橋を渡った先にある大三島には、しまなみ海道の有名なオブジェである「サイクリストの聖地碑」があります。
しまなみ海道に来たからには、この石碑の前で是非写真を撮りたいものです。


橋の上からエイドと、そして石碑のある広場が伺えます。
スタッフさんの誘導に従って最後のエイドへ!
まずはトイレ、そして昼食です。
ガッツリした肉系のお弁当でしたが、結構お腹が空いていたのでペロリと食べました。
そしてスタンプもついに揃いました。あとはスタート地点まで戻れば完走です。
体力も余裕がありそうで、寝違えた首とぢになったケツも持ちそうです。


昼食後はサイクリストの聖地碑に向かいました。




ここで昨日、自転車神社で会った岩手の方が声を掛けてくださいました。
コミュニケーション能力に長けたサイクリストならここでウィットに富んだ会話をするところでしょうが、特にあまり気の利いたことも言えず……申し訳ねぇ。


さて復路です!
基本的に往路と同じ道を戻るだけですが、今度は完全に自分のペースで走ることになりそうです。
しまなみ海道の景色を目に焼き付けながら走っていきます。


一人でガンガン走っていき、同じくらいのペースの集団があったら、その後ろにくっつく方法で進んでいきました。
そういえば行きはエイドがあったけど、帰りはぶっ通しで帰るのかな?
と思っていましたが、第二エイドだった小学校に誘導され、帰りもちゃんと補給食をもらうことができました。
ただ往路の時ほどゆっくりとはせず、食べるものを食べたらさっさと出発するようにしました。
時間的にあり得ないとは思ったのですが、それでも初めての大会でタイムアウトは悲しいなぁ、と思った故に急ぎ気味でいきました。


第一エイドの万田発酵での補給を終えたあと、しばらく走っていると自分が集団の先頭を引いていることに気付きました。
前方の注意や早目の手信号など、緊張しましたが無難にこなせた気がします。手信号とか前々から練習しといて良かったなぁ。


最後の上り坂になる因島大橋の坂では、集団がバラバラになり始め、俺は同じくらいのペースの人についていくことにしました。
そこでパンツに「緑川商店」と書かれた方にくっついていくことになりました。
安曇野に行った時に寄った「おねがいツインズ」の聖地である緑川商店の痛ジャージ的なやつだったのかな? 俺はそのアニメを見たことがないのであまり詳しくはないんですが……。
この緑川商店の人に最後のゴールまでくっついていくことになるのですが、手信号とか声かけとかしっかりやってくださる方で、とても走りやすかったです。
そして因島大橋から向島に降りてくるところは、やはり絶景。思わずみんな「うおー……」とか声を出していました。


最後の方だと、もう大会を終えて帰路に着く人たちともすれ違うようになりましたね。
よし、俺も頑張るぞ~ということで最後までペースは落とさず快調に走れました。
そして最後の坂を上り切って、尾道80kmコース完走です!


スタンプカードを渡して完走証をもらい、ステージで自転車と一緒に写真を撮りました。
しばらく会場で余韻を楽しんでから尾道に帰ります。


さて完走した感想ですが。
距離的にはいつも走ってるくらいだったので問題はないかな~と思っていましたが、やはり体力的には余裕がありましたね。
むしろエイドが設けられていて適切な休憩が取れたので、普段よりも楽に走っていた気がします。
ただやはり序盤の渋滞はどうにかならんかな~と。第一エイドの大混雑も大変だった。
あとあまり集団走行に慣れてない人が多いのかな~と思いました。
と言っても自分だって初めての集団走行だったんですが、それを差し引いても何度か急停車とか手信号・声掛けがなくて危ない場面があったり。
逆に慣れてる人が前を走っていて、そういうのちゃんとやってくれると凄く走りやすいのが分かりました。
これからも自分はしっかりやっていこうと思いました。
そして何より、しまなみ海道は最高でした!
交通量もあまりないから走りやすいし、周辺施設もしっかりしてるし、海も山もキレイだし、はっさく畑があったり、走っていて楽しい場所でした。自転車が好きなら是非一度は行ってみて欲しいです。
いつか大会とは無関係に来て、今治まで完走してみたいですね~。


さて、尾道に帰ったら、ホテルでまた洗濯しつつ今度はさっさと晩御飯を食べにいきます。
昨日は牡蠣だったので、今日はお好み焼きを食べにいくことにしました。
スマホで店を調べたのですが、一軒目はなんか閉まっていて、二軒目は満員。
ブラブラ歩きながら三軒目を発見してようやく入れました。
しかし、何も情報なしで町を歩いて店を探すのも、なんだか楽しいことが分かりましたね。これも一人旅の醍醐味か。
尾道には尾道焼きという名物があるらしく、それを注文しました。
砂ずり(砂肝)が入っているお好み焼きで、固い系の肉が苦手な自分でも美味しく食べられました。顎は疲れましたけど。


帰ってから明日の準備をして、だらだらして、マッサージを呼んだりして、ぐっすりと眠りにつきました。


翌日はチェックアウトまで時間があったので、千光寺山のロープウェイに乗ってみました。
尾道と向島、そして瀬戸内海に浮かぶ島々を一望できる素晴らしい展望でした。
尾道に来たら是非行ってみてください。


そしてのんびりとチェックアウトして新尾道へ。
駅弁を食べながら横浜へと帰ってきました。


大会中に他のサイクリストが「明日(大会翌日)も有給取ったんですよ~。疲れますからね~」と言っていましたが、
自分も前泊と後泊をする2泊3日のプランにしておいて良かったと思いました。
大会後に急いで帰って翌日仕事だと疲れちゃうからな~。


尾道、そしてしまなみ海道は実に良いところでした。
是非また来たいと思います。
そして他のサイクリングイベントにも参加してみたいと思いました。