アラサーから始めるロードバイク

運動音痴、運動嫌いの俺がロードバイクに乗り始めた記録です。

アルプスあずみのセンチュリーライド2018 160kmコース

こんにちは、ロードバイク初心者のyuntaです。


前回の記事でも書きましたが、2018年5月20日に開催された「アルプスあずみのセンチュリーライド2018」に参加しました。


エントリーは1月中旬に行い「せっかくだし最長の160㎞で行くか!」と応募しました。
160kmって、まあ、割と長距離ではありますが……。去年にロードバイクを始めてから、割とすぐに150㎞くらいのロングライドは2回ほど走れていたので、160kmなら何とかなるか~と思っての挑戦でした。


しかしながら、11月末にしまなみ海道を走って以来、冬の間は通勤以外ではサイクリングできていませんでした。
なので暖かくなってきた4月頃から、リハビリをしようかなと計画をしていました。
が、しかし。
なんだか休みの日の用事や天気が合わず、なんやかんやで全然自転車に乗れません。
気付けば開催一週間前。車検すらギリギリで通せたレベルでした。


というわけで。
なんと160㎞のロングライドに、半年ぶりにクリートをはめて参加するという、ぶっつけ本番状態になってしまいました。


正直な話、さすがに完走は無理なんじゃないかと諦めていました。
しかしながら安くない参加費、そしてホテル代なども支払っていたので、とりあえず前日に長野県へ向かいました。


去年、長野に旅行に行ったときは、特急の座席を前後間違えて予約してしまいました。
しかしながら、今回はちゃんと緑の窓口で駅員さんに一番後ろの席を取ってもらいました。
これならば自転車を置くスペースがあるはず。


という考えは甘すぎました。


特急電車に乗ると、最後尾の座席には同じサイクリストの姿が。
そしてもちろん、彼らの自転車がスペースに置いてあります。
そりゃあ、そうです。
AACRのような大規模な大会の前日なのです。同じ参加者が同じ電車に集まるに決まっています。


しょうがないので、通路のできるだけ邪魔にならないところに自転車を置かざるを得ませんでした。
隣の席の人と「みんな考えることは同じですね~」などと笑いました。


無事に松本駅に到着。
まずは会場を目指します。
駅には輪行を解くサイクリストがわんさかいました。
やはり久しぶりの感覚でしたが、同好の士が集まる空間というのは楽しいですね。


会場までは30分ほど自転車で到着しました。
去年の安曇野旅行で走った道だったので安心でした。
さっそく、受付を済ませてゼッケンなどを受け取ります。
ホテルのチェックイン時間まで結構あったので、時間を潰します。
ステージでは催し物などをしていたので、しばらく眺めていたりしました。


ホテルは松本駅の近くに取りました。
自転車は輪行袋にしまって、部屋に持ち込んでOKでした。
尾道の自転車ホテルのようにそのまま持ち込める宿の便利さが身に染みてわかりましたね。
贅沢な話ですが、いちいちバラすのは面倒に感じました。(特に後述の大会後はキツかった…)


やはり、たまに旅をすると宿に泊まるのが楽しいです。
これから何をしようかな~、などと計画を立てつつ、明日の準備をします。


なにしろ自分のスタート時刻は朝5時です。
起きて準備して、自転車を組み立て、会場に着くまでの時間を考えると、3時に起きなければいけません。
3時て。漁師かよ。と思いました。
そんなに早起きしたことは、人生で1度あるかないかって感じです。


今までのノウハウを活かし、前日の夜に可能な限りカロリーを摂取しておきました。
そして夜9時に就寝。
無事に3時に起床!
ノロノロと買っておいたパンを食いながら、輪行袋を担ぎ、ホテルの外に出て――








さむーーーーーーーい!!!!!!



なんだこりゃあ!? さ、さむすぎる……。
日も出ていない早朝、というより深夜。
そして長野県の気温を舐めていました。
サイコンを見ると7度とかでした。


天気予報では日中の気温しか見ていなくて、普通にサイクルジャージで大丈夫だろうと軽装備で来たのが失敗でした。
ウインドブレーカーなどもないため、凍えながら自転車を組み立てます。
近隣のホテル前にもちらほらと大会参加者が見えるなか、必死に体を動かして温めつつ出発します。ホテルから会場まで30分くらいで着くのは、ウォーミングアップにもなって丁度いい感じでした。
会場に無事につきます。やはり皆さん、一枚上着は着ています。
アホみたいにサイクルジャージ一枚の奴は自分だけでしたね。


会場にはスポーツマッサージの出店があり、出発前のマッサージをしてくれるというので、お金を払って頼みました。
足をほぐしてもらい、少し温まった気がします。


朝5時スタートはS組というクラスなんですが、これは一番早く出発できるグループになります。
結構参加費が高い代わりに、朝早くからスタートできるという特典があるわけです。
……しかし、正直こんな朝早くから出発する気はなかったです。
単にエントリーしようとしたら、もうS組しか空いていなかっただけなのです。


そんなS組がスタートしました。
天気は曇りでようやく空が明るくなり始めたころ、順番に出発していきます。


とにかく身体が冷え切っているので、温まるためにも飛ばしていきたいところ。
ですが出発直後は長大なトレインが出来ており、無理に追い越すのは危険だったので大人しくついていきました。
というか160㎞ぶっつけ本番なので、出来るだけマイペースで行かなくてはいけません。


ちょくちょく坂道などもあり、そこそこ温まってきました。
それに太陽が昇ってくると一気に気温が上昇してきて、いつのまにか朝の凍えるような寒さはなくなっていました。


そして第一エイド。



自分はご飯派で、あまりパンが喉を通らないのですが、ペロリと平らげてしまいました。
この大会で口にした食べ物、そのすべてが人生におけるそのジャンルのランキング1位を更新するくらい美味しかったです。
空腹は最大の調味料とはよく言ったもの。プラス、本当に地元の特産品が美味しかったですね。


トイレを済ませて出発。
20㎞を経過したあたりでしょうか。


大腿が痛くなってきました。


20㎞ですよ。160㎞中の20㎞の時点で、すでに大腿が痛いんですよ。
もう無理でしょ。
それに去年のライドでは、大腿が痛くなることなんてなかったです。
つまりこれは、経験と肉体の乖離が原因だと思います。
なまじ、去年走りまくった時の経験があったので、その調子で体を動かしてしまったからでしょう。
冬眠していた俺の肉体が悲鳴をあげたのです。


しかし、さすがにリタイアするにしても早すぎる。
ということで、ペースを落として走り続けます。
太陽が眩しく、青空も見え、素晴らしい山々の雄大な景色が映えるようになってきました。


しかし、第二エイドに到達するまでで、やはり結構きつくなってきました。次第に人に抜かれていくことが増えてきました。
ノロノロとしたスピードで、ようやく休憩できる…とエイドに入ります。



噂の味噌おにぎり。
めちゃくちゃ美味くて2個食べました。漬物もバクバク食べました。


さて、ここでさらに問題が発生しました。


おしっこです。


いや、ちゃんとエイドで毎回トイレには行ってるんですよ。そこで絞り出してるんです。
でも次のエイドに到着するまでに我慢できなくなってるんです。
以前から問題となっていた尿間隔の短さが、ここで牙を剥いてきました。


第三エイドまでもうちょっと、というところで膀胱が限界を迎え、途中にあったコンビニに駆け込みました。
ここでついでにスポーツドリンクを補充。


ここらへんになると、すでに後からスタートした人たち(ゼッケンで分かる)にもバンバン抜かされていきます。
もう、あまり気にすることなく自分のペースを保ちました。


第三エイドに到着。



冷麦というのは初めて食べました。
もちもちしたソバって感じですね。


次のエイドまでは距離があります。
さらに、ここから登り基調になります。
それが分かっていたので覚悟を決めます。
というのも、去年の安曇野旅行で、2017年のAACRのコースは往路だけは走ったから予想はついていたのです。
いや~、一度走っておいてよかったです。やはり知っている道を走るのは負担が少ない。


気合を入れて走り始めます。
しかし登りは、やはりきつい……。
さらにガンガンと抜かされていきます。
2つの湖のふちを沿うように走るコースは景観が最高でしたね。


下り坂を抜けると、一気に田園風景が広がる名スポットも通りました。
しかしながら、なんだか自分の中で美化され過ぎていたようで、前見た時より衝撃は少なかったです。


そのスポットを抜けるとあとは平坦な道が多いです。
勝手に引いてもらったり、時には風よけになったりしながら、なんとかかんとか第四エイドに到着です。



アルプスの景色が美しい、ここが折り返し。
そして待望の豚汁が出ました。
汁物が大好きなので、おかわりを頂きました。


しかし……。


正直なところ、足が全然動きません。
気合とかでどうにかなるレベルじゃないです。
しかし、ここはまだ折り返し……。
ここから、また同じ距離を走らなければならない……。


とりあえず。
しばらく芝生に寝っころがって、がっつりと休憩を取る事にしました。


ここまで来たら、逆に完走したい。という気持ちもあります。
そして、ここまで登ってきたので、復路は下り基調のはずだ、という目算もありました。


なんとか自分の中でモチベーションを上げていき、エイドを出発しました。


ここからしばらくは、ちょうどいい感じのトレインに乗れて、楽に平坦を進めました。
この感じならいけるかな?


と思っていた矢先。


第五エイドを目前にして、登り区間に入りました。
正直、心が折れかけるコース設計でしたね。
もうママチャリ並みの速度で、亀のように登りました。


登り切ったところで第五エイド到着。



冷奴が疲れた身体に染みます。豆腐をこんなに美味いと思ったことはない。
残りコースは下り基調、という周りの声を聴いて、なんとか心を持ち直します。
しかし出発直後に上り坂があって、うそつき!と思いましたが。
サイクリストはうそつき。


そこからは長い下りになりました。
どうも自分は、登りに比べて、平坦の高速巡航や下りは周りよりも早い気がします。
もしかしたら鉄下駄ホイールのせいかもしれません。
(そういえば冬に買い替えようかと思ってそのままにしてたなあ)


下り坂を終えて市街地に入っていきます。
ここらへんからは、本当にしんどかったです。
周りの景色やらを見る余裕もなく、必死にペダルを漕いでいました。
早く最後のエイドに到着しないか、ずっと考えながら走っていました。


少し時間も気になってきました。
別にレースじゃないのでスピードを競っているわけではありません。
しかしながら、ゴールまでのタイムリミットはあります。
ここまで必死に頑張って来て、タイムオーバーで完走ならずは悲しすぎます。


ようやく最後の第六エイドに到着。
ここからゴールまでは20㎞ほど。残り時間は2時間。
おおよそ、1時間で20㎞走れると考えていいので、時間には余裕がありそうです。
ああ、疲れた。早く補給をしたい。
自転車を降り、草むらに倒し、そして歩き出した瞬間。






いってええええええ!?


大腿が悲鳴を上げます。
歩くのが厳しいくらいの痛みが走りました。
びっこを引きながら、おはぎとリンゴジュースを受け取ります。
建物の柱に背を預け、とりあえず補給。甘さが全身に染みわたる…。




しかしながら、この脚の痛さは尋常じゃありません。
ただ自転車に乗ってペダルを漕ぐ動きならば、歩くよりもマシな気がします。
まだ時間は結構ある、少し多めに休憩を取って……



と、気付いたら眠ってしまっていました。
20分ほど寝落ちしており、そろそろ出発しなければいけない時間になってきます。
冷却スプレーを借りて、とりあえず大腿を冷やしまくってみました。
あと20㎞……なんとか行くしかねぇ!


ほとんど平坦な道ではありました。
しかし足は動かず、ママチャリレベル、いやそれ以下の速度しか出ません。
もう同時にスタートした人たちは、全員ゴールしているのではないだろうか?


のんびり、のんびりと、しかし何とか完走を目指しました。


ラスト5㎞ほどは、ずっと「ここまで来たんだぞ。あと少しだぞ、頑張れ、頑張れ」と独り言を呟きながら走っていました。


そして、ようやく。


ゴール。


「アルプスあずみのセンチュリーライド2018」
およそ11時間をかけ、160㎞コースを完走しました。
タイムリミットまで1時間を切っていたので、もしS組じゃなければタイムオーバーしていた公算が高いです。
つまり結果的に、金の力で完走しました



ゴール後はアイスたい焼きを頬張り(めちゃうまかった)記念撮影をしたり。
1000円くらいでライド後のマッサージを受けました。とりあえずホテルまで走れるくらいに回復してもらいました。


そして会場を後にしたのです。


ちなみに。


ホテルに帰るまでの信号で、思いっきり立ちごけしました。めちゃくちゃ痛かったです。
疲れすぎていたのか、どうしてコケたのかよく分からなかったですね。気付いたらぶっ倒れてました。
その直後に来た男性も立ちごけしていたので、あの場所は呪われているのかもしれない。


そして前述しましたが、ホテルに戻る際に自転車をばらすのがしんどかった!
もうボロボロのクタクタだったので、作業がめちゃめんどくさかったですね……。
次の日も休みにして、2泊3日にして良かったと思います。
本当に全身が痛かったですからね。脚と首がやばかった。
あの状態で横浜まで帰るのはきつすぎる……。


お風呂に入り、一人打ち上げをし、マッサージを受け、そして寝ました。
そして深夜に思いっきり吐きました。呑みすぎました。それが一番の反省点かもしれません。


他の反省点!


今までで一番、疲れたしボロボロだった。
恐らくもう少し身体を作っていたら、去年のようにライドをしていたら、もっと楽しめて走れたんだろうなと思います。
いや、楽しかったんです。でも、もっと楽しめただろうと。
なので、やはりロングライドの前にはリハビリが必要ですね。
ぶっつけ本番はよくない。


あと、透明なアイウェアで走っていたんですが、太陽でやられたのか目が真っ赤に充血していました。
ちゃんと黒いやつにしとけばよかったです。
それとアームカバーと手袋の隙間があったらしく、手首だけめっちゃ日焼けしました。耳なし芳一状態。


意外と寒かったので上着一枚持って行けばよかったのはマジですね。今後は気をつけたいと思います。


輪行がカブるのはあれ、大会やイベントの時はどうしようもないですよね。
帰りの電車でもサイクリストと被って、自転車置く場所がなかったです。


大会の感想!


ロードバイクに乗り始めてから、絶対に行ってみたいと思っていた大会だったので、完走出来て感無量。
雄大な自然を眺めながら走れるし、エイドの補給も美味しいし言うことは無い。


ただ結構、参加者のマナーが悪い人はいるなーと思った。
主に併走ですけど。
お前ら弱虫ペダルのキャラかよ、ってくらい仲間内で併走してくっちゃべってる人がいましたね。
どうせ弱虫ペダルのキャラになるなら100mくらい離れてても会話できる方の能力を持てよ、と思いました。


本当、もうちょっといい感じで走れるようになってから、また参加したいですね。
うーむ、次は何を目標にしようかな。